まずはおとなの本気からこどもたちに入り込んでもらえたらと、冷蔵庫の段ボールで巨大な構築物を作りました。その後でこどもたちに入ってもらい材料の大量の段ボールで自由な発想で続けてもらう趣向で始めました。
最初に大きなものを作った後にこどもたちの要望に合わせて段ボールを切っていく黄色いTシャツのカッターマンおかさん。
【カッターマン】
お疲れさまです。
事前に想定していた骨組みをどう使ってくれるかなぁと興味をもって見てみました。自分達で壁を作るだけでなく高さを使おうとしたり、窓をつけたいと言ってきてくれたりと子供たちの創造力はすごいものがあるんだなと驚かされました。
おそらく、彼らの頭の中では作ったものを骨としてさらに空想を広げた世界があって、ごっこ遊びをしているのだろうなとほほえましく見ていました。
自分の技術で少しでも皆の空想の世界を拡げてみようと思い、今回は柱だけでなく梁の概念を加えようとはしていました。
まさか大きな冷蔵庫の段ボールがあるとは思っていなかったので想定外に大きなものを作ることができました。自分でもあの大きさにできるとは正直思ってなかったので、達成感を得られました。ガムテープ以外を使うために麻紐を使ってみたのもうまくいきましたし、直角をとるために小さい箱を使う等の小技も使えたので個人としてもいいデータをとれました。
また、皆さんそれぞれの子供への接し方が全員違うんだなというのも印象的で、ひとりをみていくか、全体をみていくかですとか、一緒に楽しむか見守るかといった対照的でそれぞれ意義があるやり方なんだなと興味深かったです。
長くなってしまいましたが、新しい見地を開拓できてまたいろいろやろうかなと思えるようになりました。ありがとうございます。(おか)
【いでおん】
ダンボールでつくってあそぼ、皆さんが児童達と家や迷路を作っている中、私は1人で自分の鎧をダンボールで作っていました笑
途中から「つまんなさそうだから俺は見てるだけにしとくわー」と言っていた児童に手伝ってもらいながらの作製でした。
これまで参加してきて思うことなのですが、大人から積極的に構ってこられるのは気恥ずかしいので嫌な子でも、大人の手伝いという形では参加してくれる子もいるのですね。
自分が楽しむのは子供っぽくて嫌だけど、俺は大人の役に立っているんだぞという優越感というか、少し背伸びするような感覚が児童の背中を押すのだと思うので、今後の活動に活かしていきたいと思いました。
参加するのもやぶさかでは無いと思っている子が少しでも溢れることのないように、一方通行ではなく、
色々な大人が色々な手段で児童と接するような状態を作っていきたいと思いました。(もとより参加したくないと思っている子は参加しなくて全然大丈夫です!無理強いはしませんし、やりたくないことにきちんとNOと言えることは素晴らしいと思います。大人でも難しいことですし…)
ちなみに完成したダンボール鎧はすぐに児童達のボールの的になり破壊されました笑(いでおん)
どうぐやの北山聖子さんからはこのような感想が!
【どうぐや】
今回は、「どうぐや」として空間に存在するというコンセプトで行いました。変な格好をして歩き回り、子供が来て「〜が欲しい!」と言ったら「これが欲しいのかい?それじゃあ、君の特技を見せてみろ!」と交換を持ちかける。昔いたような怪しげな芸人や商売人がイメージです。
自分が実現したい事に必要な道具を自分で手に入れる、それも怪しい人間から。それが役に立つという経験って今後役に立つかは分からないですが、良いんじゃないかと思います。
その取引に乗ってくる子も「それじゃいらなーい」と乗ってこない子も様々でしたが、それで良いのだと思います。得意な事で変顔を見せてくれる子、サッカーのキックを見せてくれる子、ジャンケンを持ちかける子とその子が思いつくもので「交換」を持ちかけてくれるというのも面白かった。
それぞれの子が自分でそれを考えてくれたのは良かったと思います。
また、新しい取引を持ちかけてくる子など、生きる力(小狡さ?)の強さを感じるシーンもあり、それも良かったなぁと。
全体として、段ボールハウスが大きなったのでそれとの連携の中で出来たのは良かったと思います😊
改めて皆さんお疲れ様でした。ありがとうございました!(北山聖子)
【おとや】
今回は「おと」を売る「おとや」をやりました。
おとを売るので声を使わず、筆談やジェスチャーでコミュニケーションを取ってみました。
が、その大半は一人の女の子との関わりで時間はあっという間に過ぎていきました。
ガムテープを持ったまま、段ボールや他の子がどんどん作るのを見ていた彼女。
何かやりたいけど自分でも何したいかよく分かんないのだろうな~という感じに見えました。
これをやりたい!という主張のない女の子と、声を使わないコミュニケーションに苦戦する私。
我ながら変な二人でしたが(笑)、足元が悪いところは二人で息を合わせて箱を持ち上げたりバックしたりと、言葉を使わないからこそのつながりが生まれた気がしました。
電車ごっこが終わり元の場所に帰ってきたら「どうぐや」さんがやってきました。
ミッションをクリアしてペンをゲットし、二人で箱にお絵かき。
すると・・・
これまではどれも私から発信した行動だったのが、なにやら自分からサラサラ描いていました。
よく見ると段ボールを電車の車体に見立てて色を塗っています。
更に、ペンで大きな四角を描いて、こちらの顔を見ながらそれを指でなぞっていました。
「ここ切って」
彼女は言葉を使わず、そう私に伝えてくれました。
・自分から要求を言ってくれたこと
・それをそれまでの二人のコミュニケーションツールを使って伝えようとしてくれたこと
・・・すごく、嬉しかったです。
大きくうなずいて切ってあげました。
言われたところを切ると窓のように開き、彼女はそこからモゾモゾと箱の中に入っていきました。
電車の扉を作り、そこから乗車したのだそうです。
一人の子とじっくり関わったことや、限られた情報の中で相手の気持ちを汲み取ろうと必死になったこと、そしてたとえ少しでも気持ちが通じ合えたことは、すごく幸せな経験でした。
ありがとうございました。(まつこ)
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迷路も出来上がり!
塔と家を結ぶラブレターの通信を始めました!最後はカッターマンが掲げる恒例のフレフレ号通信をみんなで作りました。
次回は12月に「ちぇんじ!」を上演予定です。
児童館の前の急階段にはコスモスが・・・