本番アルバム

2013年11月30日土曜日

11月演劇の日のご報告

こんにちは!劇団フレフレ号の佐藤です。
今月も、演劇の日の活動を行いましたので、そのご報告をいたします。

今回の大人の参加者は、
・梅原先生
・吉武さん
・佐藤(担当者)
の三人。

今月から、ボアールというブラジルの演出家さんの手法に乗っ取って、子どもたちに演劇の一部を体験してもらう!という試みをはじめています。
といっても堅苦しいものでは全くなく、ゲーム感覚のような内容で、とても楽しく取り組むことが出来ました。

まずは、参加者の一人の吉武さんのコメントをどうぞ。

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荒川チョモランマの吉武です。
久しぶりに演劇の日に参加しました!
とても楽しかったです。今日やったのは、ゆっくり競走と、人間知恵の輪と人間彫刻。実際に演劇のワークショップでやるような内容を子どもたちと一緒にやることができ、演劇の日として、とてもよかったと思います。
ゆっくり競走という、最後にゴールした人が勝ちというゲームでは、スローモーションや小股で進むだけでなく、くるくる回りながら進んだり、斜めに横断して時間を稼ぐと言った、様々な手法がとびだし、新鮮でした。
大人たちだけで試しにやったときよりもいろんな発想が飛び出してきて楽しかったです。

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ゆっくり競走というのはウォーミングアップとして取り入れたもので、
「全力でかけっこ!でも、一番最後にゴールした人の勝ち。」
という一風変わったかけっこです。
吉武さんの言う通り、子どもたちの間からいろいろと新手法が生み出されていたのがとても楽しかったです。
様子を見るのを楽しんでいる子どもたちが多かったのも印象的でした。
(でも意外と体力を使うので、非常に疲れました…)

この「ゆっくり競走」、一見何を目的としているか分からない内容ですが、
・周りの走者(役者)を見て、状況を把握する
・一生懸命走っているように「装う」
・走っている様子を周りで見ながら、その様子がどう見えるかを「評価する」
といった各要素は、演劇活動とかなり似通っていることがわかります。
実際のところ、このような「一見遊びにしか見えない」内容を稽古として取り入れている劇団は多いです。

その後、人間知恵の輪という遊びもウォーミングアップとして取り入れました。ルールは単純で、
「みんなで手をつないで輪になる。その輪をどんどん絡ませて複雑にして、その後ほどいていく」
というもの。
この遊びはとても取り組みやすく、子どもたちからも好評でした。ルールを知っている子もいましたね。
一つ面白かったのは、「人数が多ければ多いほど、実は複雑な形は作りにくい」ということ。みんなが思い思いに輪をからませると、実際のところどんどん形は単純になっていくんです。

最後に、今回の本題である彫刻。
これのルールはちょっとややこしく、
1「参加者を、彫刻係と見る係に分ける」
2「彫刻係はみんなで、思い思いのポーズをとってピタッと止まる」
3「見る係は、彫刻係たちが、『どこで何をやっているのか』を、思い思いに想像して話し合う。話し合いにあわせて、彫刻を修正していく」
というもの。説明は難しいですね…。
ずっと同じポーズで固まり続ける、というのが中々大変な様子でしたが、こちらの期待以上に「こう見える!」「こう見える!」という意見が子どもたちから飛び出してきたのがとても印象的でした。
ただ、何をすればいいか分からず戸惑っている子も多かったので、もうすこし大人の側で例を提示できればよかったな、というのが反省点です。

今後の長い目標としては、この"彫刻"を膨らませて、「君はどうしてこのポーズをとったの?どうしてこういう光景に見えるの?」という問いかけを発祥として、子どもたちが日常で無意識に感じていること(ときには、学校内や家庭内で感じる不満や抑圧など)を顕在化させていくことが挙げられます。またそれを題材をして子どもたちと一緒にお芝居を作っていけたらと考えていますが、それはまだまだ遠い目標です。

また有り難いことに、今回は職員の方々にも一部進行を協力していただきました。
本当にありがとうございました。



駆け足になってしまいましたが、今月のご報告はこれくらいにさせていただきます。
活動内容に興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、ぜひ当ブログのほうにコメントをお寄せください。

佐藤史弥

2013年11月18日月曜日

第一回 被抑圧者の演劇 勉強会

佐藤くんも上げていましたが、おとな船長からも補足として。

14時から始まった勉強会は17時で終了。内容は被抑圧者の演劇とは何か?についての座学でした。被抑圧者の演劇が生まれた背景から、どうしてボアールが亡命をしなくてはいけなかったのか、当時の社会情勢などの説明も入りつつ、ボアールが最後に亡命した先で、被抑圧者の演劇が抑圧者のいない地でどう変化したのか、それらの背景を学ぶことで演劇の日でどう実践していくか考える土壌づくりを行うことができました。

立教大学の兼任講師である梅原さんは、今回からボアールに取り組んでいくということでモチベーションも高く、価値のある資料や、まだ国内で翻訳・出版されていないワークショップ本の翻訳と紹介も行ってくれます。11月担当の佐藤くんも大学での勉強をしつつも、演劇の日を主導するという立場で動いてくれています。今回一参加者として参加するおとな船長にできることは、佐藤くんが児童館のこども達を演劇の日に巻き込む手伝いで、ずばり巻き込むことを手伝うという役割を担うことになったわけです。

今月は被抑圧者の演劇に取り組む一回目です、今月の成果が来月再来月と繋がっていくわけですから、おとな船長もしっかり記録を残していくつもりで参加しなくてはですね!

今回の勉強会で面白かったのは、参加者が大学でやったことのある演劇ワークショップの出典が被抑圧者の演劇であったこと、そして多くの参加者がそれを知らなかったこと。また黒テントなどが取り入れていたというエピソードも聞くことができて、とっとつき安く実行しやすい、まさに手段としての演劇を行っていくのだなと考えたおとな船長でした。

2013年11月16日土曜日

2013年11月16日 ボアール勉強会

こんにちは。めっきり寒くなりましたね。佐藤です。
本日は、今後の演劇の日の軸になる(かもしれない)、ブラジルの演出家、アウグスト・ボアールに関する勉強会を行いました。
参加者は、お話をして下さった梅原先生と、丸房、煩悩寺、ウルフ、井出、嵯峨、佐藤の計7名です。

ブラジルの演出家?勉強会? 聞いていると、何をややこしいことを思われるかもしれませんが、ボアールによる演劇手法は、誰でも取り組めるとても敷居の低いものです。(…という話を梅原先生らから伺っていて、ほんとかよ、と思っていましたが、本当でした。)

今日勉強したことを子どもたちとの関わりにどう活かせるのか、これからとても楽しみです!