本番アルバム

2013年4月28日日曜日

演劇の日の様子(第十二回)

こんにちは、おとな船長です。
10月に上演する台本の案も決まり、それに繋がる何かにしようと児童館に向かいました。4月になり、職員さんも館長さんも入れ替わり、第四日曜日だった私たちの活動も第四土曜日に変更をお願いしていました。
初めての第四土曜日での活動、三島さんのリサーチ通り、土曜の方が児童も多く、最大で10名を越す児童と活動を行えたのは良い経験になりました。
参加者は
加藤むっちゃん
井出くん
三島さん
で、むっちゃんは2回目の参加、井出くんは久しぶりの参加でした。

10月はゴミ捨てバトル演劇を行う予定なのですが、事前の打ち合わせで三島さんから児童が参加しやすい導入のようなものをと提案があり、「では本番のためにもゴミ捨て遊びをしましょうか」と意見を返し、まずはゴミ捨て遊びからはじめることにしました。
当日は最初についた三島さんが児童館でゴミ箱を確認、私はゴミにするために方眼用紙を運びました。
○ダストシュートゲーム
跳び箱を逆さにして、おとなチーム こどもチームに分かれてどちらが早くゴミを捨てられるか競いました。
5人くらいの児童と一緒に行いました、跳び箱が大きく、今回部屋も小さかったのであまりにも簡単だったため、知恵を出し合って面白くしようとよく参加してくれるマチさんの進行のもとでルールをいろいろ変えていきました。
後の反省会でむっちゃんから出たのですが、児童はまだ取り組む意欲があったのに、大人の側が(私は間違いなく)飽きてしまったから良くなかった、次回は面白くなるまでやりたいと意見がありました。演劇も、面白くなるまで取り組んでみることが大事だと思うので、おとな船長は反省しました。
この後、鏡の前で真似をしようと児童らを誘ってみましたが、うまくいかず、いろいろと児童らと話をし、2回目の参加のセイヤくんからは「狼と羊ゲーム」その後はマチさんから「変則鬼ごっこ」の提案。そのときに初めて参加していた男の子からドロケーなどの提案が出ました。
一度みんなで遊んだあとは、こちらのペースにも乗ってくれて、私が提案した
「おばけゲーム」
三島さんが寝ている
児童がくすぐる
三島さんが起きる
全員で彫刻のように止まる
を数回やり(飽きたとのことで終了)
「井出真似ゲーム」
井出くんが児童の真似をする
誰の真似かあてる

いつのまにか全員で井出くんの真似をするゲームに
などなど行い、最後数分間は演劇っぽいことしようと私が提案して、音の合わせ方のバリエーションを増やしてみようとか、日常の動きを音にあわせるだけでダンスになるとかいう話をしました。
その後はスタンプカードにハンコを押して終了。

以下おとな船長の反省と次回やること。

2012年5月から始まった児童館での活動ですが、

1回目は佐藤久さんをリーダーにしてインプロゲームを10人で
2回目は真似っこゲームや「わたし あなたゲーム」を5人で
3回目は井出くんや小川くん三島さんたちで前半インプロの「わたし あなた ゲーム」を、後半はしっぽ取りゲームを6人で(この回はおとな船長未参加)
4回目は7名で「わたしあなたゲーム」と、おとな船長がポルトガルからやってきた劇団から教わった「人の声に合わせて動く」こと、「一所懸命だるまさんが転んだ」をしました。(この回がみんな大変だった回ですね)
5回目も7名で、この日は千葉さんをリーダーに本番で使うドアの絵を児童と作りました。
6回目は三島さんと胡桃さんの2名、この日は新聞紙で遊ぼうというテーマで活動したようです。
7回目は4名で、「だるまさんがころんだ」→「わたし あなたゲーム」→みんなで遊ぼうという流れでしたが、このときおとな船長がリーダーの日に「わたし あなたゲーム」をしてもうまくいかないなと思い、以降やらなくなりました。
さてここからが転換点です。館長さんとも話をしたりして、児童館側としては「自己表現」の手伝いになるような活動を求めていること。
また私としても、児童館の児童を本番に巻き込み、その本番が毎月の活動にもつながり、最終的に児童が児童館で積極的に演劇などの自己表現を行えば良いと考えていましたから、少しずつ積み上がっていくような活動をしようということにしました。
そして8回目から五十音を取り入れ、詩を元に表現をしてみようと4人で取り組み、児童も詩を覚えたりしてくれて光明が差したかのように思え
9回目、この日も8名で五十音を元にした身体表現などに取り組みました。
このあたりから、児童が参加してくれないと何もできなくなる・児童に振り回されるというところを反省したおとな船長が
「児童が参加したくなるような魅力的な稽古姿勢を見せる、それで参加してくれなかったら次回に活かせば良い」と考え始め

10回目は佐藤さんとおとな船長で、お互いに作ってきた小作品を発表し、その空間を参加した全員で表現空間にしようと試みて成功したわけですが、この成功体験に味をしめたおとな船長は人的魅力を高めることこそ全てと考えるにいたりました。
そして11回目、6名で行った活動でしたが、こちらは役者さんに即興で五十音を元にした作品をつくってもらおうという試みでした。
それは12回目も同様でしたが、11回目でこの流れでは参加したくてもできない児童が出てきてしまうと危惧した三島さんからの提案で、参加をしやすいものをとダストシュートゲームを盛り込みました。
この12回目で久しぶりの参加の井出くんが
「今回の一部の稽古は児童館でやる意味がない、だったら稽古場でやった方が良い。児童館でやる意味を考えるべきだ!」
「児童を巻き込むことで稽古になれば最高。児童を巻き込めて稽古にならなかったら次回に活かせば良い!!」
との指摘と、土曜日は参加する児童が多いというところから考えて、児童と交流すること自体が本番で役者のためになる、児童のためにもなると思えました。

今までは演劇の稽古を紹介してきましたが、次回は既に児童が知っているゲームを稽古にするにしたいと考えています。
たとえばそれは「白線鬼ごっこ」
これは白い線の上だけを移動する鬼ごっこです。
またそれは「鉄骨渡りだるまさんが転んだ」
これも直線の上を歩く鬼ごっこですね。
この二つを前半やって、後半は取り組んできた五十音や、いろいろな詩の朗読を行い、見たいだけの子、運動が苦手な子の時間を設けて、徐々にこの二つが混ざり合えば良いなと考えています。

また、このルールは誰がいなくても行えるものですから、徐々にそういうものを増やしていき、参加者の人たちも無駄なところで気を揉まないようにしたいなとは思います。
人数の増減は時期的なこともあり、転職活動の影響や旅行、ほかの稽古や学業などあるわけですから、本当に幅広く人に呼びかけていかなくてはなりません。
児童館での活動の内容を
「普段児童が親しんでいるゲームを発展させて演劇の稽古にしています」と言い切れれば、参加者が興味のある人に説明しやすくもなるのだろうなと思いました。

演劇の日の様子(第十一回)




前回に比べるとフレフレ号参加者が多い。おとな船長三島みさこふーみんむっちゃん中坪特にむっちゃんと中坪は初参加。13時からパーティションに区切られたレクリエーションルームで準備を始める。改修工事前にはなかった鏡が設置されており、これは大変ありがたかった。佐藤に照明機材を運び入れてもらい設置開始、今回は部屋に暗幕がなかったため、部屋をさらにパーティションで区切り暗室にする。この際非常に狭くなり三島から「明るくした方が良い」と提案があったが、普段の児童館の空間と差別化を図りたかった為、今回は断わった。照明を天井に当てぼんやりとした光の中で活動開始。出入り口が非常に狭く、外側から見づらい位置だったため活動の様子を聞かせようと音を扱うところから始める。前回の稽古で購入したスピーカーにiPadを繋ぎ大きめの音を出す、この時も参加者数名から「音が大きい」と提案があったが、外側に児童らに我々に気づいてもらいたかったので断わった。(結果として効果は上がらなかった)・五十音の群読開始何に合わせ、誰に合わせて読むかは参加者に任せた。輪唱をするものもいたり、中坪は文章をそのまま読むでなく、一文字だけを発してみたり色々遊んでいた。中坪に関しては合わせる基準が良くわからずアイディアで終わっていたが面白いなと思って聞いていた。丸房はベースとして音に乗っているみさこに合わせて読んでみた。これを5分ほど行い、児童が来るのを待ってみた。人の流れを忘れてしまったが、高学年の子三人が覗きに来ていたが入室には至らなかった。これを受けて出入り口が狭いかな?とパーティションの一部を開放。・鏡を見ながら真似開始私は一旦部屋から出て。前回も参加してくれている親子が図書室にいたので声を掛けした。参加しに来てくれたので折角なので私から音に合わせて動いてみる。今回は、私が演劇の日で演出をする為に参加者の得意な事を探せるように色々やってみようと思っていた。以下参加者にアナウンスしたこと。

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前半は音のある中で動いて五十音覚えている人は音のある空間での最適な響きを探ってみてください○前半30分殆どの場合、人間は不自由です。「として」や「ために」が何にでもついてきます。演劇の日に参加するメンバー「として」児童らと共に演劇を行う「ために」時間を過ごします。会社員「として」自分の生活の「ために」過ごす時間とは違います。この30分では、自分とその周囲のあらゆる関係を探ってもらいます。その中で、自身の意思で選択し続けてください。・怪我をしない させないこれはお願いです。以下に挙げるものには注意を払ってください。・自分の身体・レクリエーションルーム全体・音響・照明・人間・前後に何が起こるか、起こりうるか五十音を言いながら、身体を最大限動かして取り組みましょう。流す曲の間に、五十音を言い、前の人がこうだったから私はこうかな!?とか真似しようかな!?を間髪入れずにやっていってください。五十音でなくても良いです。五十音の群読なんかもした後で、この前の石川くんみたいなことしましょう。

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 だったが、なんだかんだ40分以上音に合わせて周りを見る稽古をしてもらった。佐藤やむっちゃんは、音がある中、児童がいる中で一人でパフォーマンスをしてもらう時、大変苦労していたように見える。二人とも困難に思えることに挑戦するという部分が素晴らしい、やる前、やった後で工夫が見られていくのも関心して見た。自分が何かを見せることで人と関わっていくことに注目してもらえたらもっと良いのかもしれない、今回は関わろうとするあまり何見せるものがなくなってしまっていた。最後10分程度、前半と真逆のことをしてもらった。以下参加者へのアナウンス。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 後半30分周りを気にしないでください。どう見られているかとか全く気にせず自分に向き合ってください。・独り言1分間連想ゲームのように独り言をつぶやいてください。誰にも向かわない自分の為の言葉を出してください。部屋の中で「あれーどこやったっけなー」ってあれ。連想したものや、連想したもの感想を脈絡なく、「だから〜」から解き放たれてみてください。頭の中を散歩しながら独り言喋る感じっすね。自分の思考を見つめて面白がりましょう。・独りで動く独り言と同様に、自分の身体を動かして「あ、こんな風にも動くんだ!」と冒険してみてください。その後で、周りを見ながら話すとどうなるのか、人に指示されると自分の意識が届いてないところがどこなのか分かると思います。

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これについては自分が出来ているかどうかというところだったの早足に終わらせて、独りで動くの後で、最後5分・相手を動かす二人一組で動く人は全身等速で動かし続け動かす人は動いていない部分を指摘するを行ってもらった。親子で参加していた方にも参加してもらい、こちらは中坪と組んでもらった。女の子とくんでもらったが、ちょっと違う活動になってしまって、お母さんが中坪に指示を飛ばしたりしていた。中坪には活動を肌で感じてもらいたかったので、十分目的は達したと思っている。二人一組、指示を出すのも動くのも大変だが、成果は見られた。終了後参加者と話し合いを行った。三島からは児童に来てもらって何ぼ、そう考えた中で、独り言や閉じた状態での稽古に価値を見出せない。内容の改善について三島 中坪私はそれに対して、場所が悪かったのだと。このあたりについては意見を交換し、次回より良い活動にしようと考えています。終わった後には中坪が男の子に似顔絵を描いてもらっていたりして楽しんでいたようで、児童が今まで会った事のない人間と交流し、その世界を広げていく事自体、大変美しいことだと思い、これからお父さんお母さんになっていく参加者が、若いうちに児童や保護者の方と交流できることも、価値あることと思い、今回の活動にも満足を得ています。終わったあとはレク班の誘導で井の頭公園でお花見をして、とても満足しました。

2013年4月1日月曜日

深夜にぼんやり

こんにちは、おとな船長です。
私は小学校の頃から、演劇をやっています、結論から言えば、演劇をやっていて良かったと思います。

もう19年もやってきて、今の人間関係は演劇抜きには語れません。これが演劇でなくても良くて、野球とか、サッカーとか、インターネットでも良いでしょう。

今、私が演劇をやってきて良かったなと思えるのは、沢山の人に出会えたからです。

私は豊かな人間になりました
幼い頃 私は友達が少なくって
私の世間はせまくって
おじいちゃんとおばあちゃん
お母さんとおさななじみと

人間関係が一変したのは児童館での演劇クラブに参加したからに違いありません。

演劇クラブで出会った五十嵐先生とは、小学校を出ても、中学校を出ても、高校を出ても、ずっとずっと大きな先生でした。五十嵐先生を通して得ることの出来た人間関係と言うのは、同じ大人でも親戚とか親とか学校の先生とかとは違っていて、自分の世間を違った方向に広げてくれましたね。

小さい子が珍しいから優しくされるし、何より自分を見てくれる。それが嬉しくて演劇を続けていた学生時代だったんだなと思います。

詩を読む自分を、大人の人が真剣に見ていてくれたこと、その時の感謝というか、有難いなという気持ちに、児童館に行って、参加する皆を見ている自分を通して繋がれるのは、本当に不思議だなと。

私は前に障碍者関係の事務所で働いていましたから、その人の為の支援が、何時の間にか自分の為の支援になっているという問題についても考える事がありました。

「この人は自分じゃないと駄目なんだ」と思いこんで、他の支援者の人が手を貸せないような状態に依存させてしまうことも、仕方ないとは思います。

私は、どんな人に対しても自立を促したいと思っています。そして、私が関わりを持つ児童にも、自尊心を持った、ちゃんと自分を愛せる人間になってもらいたいと思って、毎月児童館に行きます。

信じて手を離すこと
余裕が無くても目を離さないこと

舞台に立つ時、共演者を頼りにしますが、共演者もまた、私を頼りにしてくれるんですから、子離れ親離れのきっかけに、演劇はなるだろうなあ。