本番アルバム

2013年8月19日月曜日

10月の児童館企画の稽古 2回目

毎週土曜日にやっていく稽古の2回目を終えました。台本のことや、稽古のやり方のこと。お互いが演劇をやってきた経緯など、今回は話をすることを大事にした時間でした。

稽古に合流した宮本くん







今回は4人で企画の話をしました。


参加者は
宮本くん
藤原くん
田村さん
おとな船長

の四人で、最初はおとな船長のこんな稽古場にしたいなーという話をつらつらしていました。

個人の信念に基づかない稽古場

○○は~~だという風に、ある物に属性を結びつけたものを信念と私は呼びます。
演劇に面白いという属性をつけたり
演劇に美しいという属性をつけたり
こういったものは個人の経験に基づいていて、素人理論と言って間違いありません。
経験に基づいていますから、説得力もあるけれど、個人のものは個人のものです。
信念は個人の中で価値判断の基準になっているものですから否定はしませんが、たった一人の経験則で稽古場を作っていくのは、偏った方向に進んでしまうかもしれません。
といったことを言いました。

では何に基づいて稽古するのか

どうしたって自分の中には「○○は~~だ」と思う気持ちがあります。
でもその気持ちを共有しないと稽古場で物を作れないなんて事は人を選ぶことですから
人を選ぶような稽古場にはしたくありません。
だからルールを設定して、それを了解してもらい、それに基づいて行動したいと考えます。
たとえば私には「参加者や観客に怪我をしない・させない」
を徹底させたいという気持ちがあります。
児童館での本番では、こどもが舞台の上に飛び込んでくることもあります。
そんなときに体勢を崩すと、怪我をしたり、させたりするかもしれません。
そこで
「足の裏で床をつかむ」というルールを設けました。
転んだりふらついたりするのは、足の裏と床との関係におけるものですから。

ルールに基づくことの良さ

中には「怪我をする・させることも勉強になる」
と考える参加者もいるかもしれません。
そんなときに、その気持ちを否定することを良しとは思えません。
人がどんな考えをもっていようと、その考えによって参加したいという意思を拒むことはしたくありません。ですが私には児童館との関係もありますから、お互いに嫌な気持ちにならないように配慮をして、どちらにも有益な活動にしたいと思うものです。
ルールというのは、人をがんじがらめに縛ってやりたい事をできなくするような、そんなものではありません。これさえ守っていれば、後は自由にやっても良いよという、人が楽になるために作られたものでしょう。

ルール設定について

これだけはやってはいけない、そしてそのやってはいけない事は、注意さえしていればやれないことはできないことであった方が、この活動には良いと思います。注意しても、そもそも出来ないようなルールを設定することは、あってはいけないことだと思います。「人を楽しませる・悲しませない・傷つけない」などは、出来るか出来ないか容易に判断のつくことではありません。稽古場ではもちろん、誰かを笑顔にしたいとか、物語を理解してもらいたいと一人ひとりが思いながら稽古をするでしょうけど、それが出来なかったからと言って全体から責められるべきではないと考えています。
それよりも、注意すれば出来ること、難しくはないことをきちんと知って、ルールとして設定して、その積み重ねによって堅実にこども達と時間を共有することが大切だと思っています。
こういう個人的な気持ちから、ルールを設定しましょうと言ってしまっているんですけれども、参加者からもルールが提案されるなどしていて、対等な稽古場づくりは今のところうまく行っている気もしますね。



議論は個々の信念を醸成させていきますけど、今回あまりそれは必要がなく、むしろそれで頑固になってしまって、劇団フレフレ号とは~~だ!ということになってしまいかねませんから、今回のルールはこれ!とドライに行きましょうと話しをしました。


田村さんのノート

そんな私の長話の後に脚本担当として台本を書いてくれた田村さんから出してもらった今回の集まりの成果は以下です。

①脚本はおとな船長案の構成のまま、田村さんが「役者の参加率」を考慮して改定していく。
②脚本は、毎回の稽古場で演出をつけていくうちに役者や演出同士でセリフを改定していく。
③毎回の稽古で二人一組でつくった演出は、かならず確定させる。また確定した演出、変更したセリフは最後に時間をとって稽古参加者全員で共有する。

この三点は、田村さんが不安のない稽古場を実現するために必要なこととして提案されましたし、その場にいた参加者も異論はありませんでした。


話し合いの中でリラックスする二人
後半からは藤原くんも参加して、藤原くんが演劇をやるようになったきっかけなどを聞かせてもらいました。そして藤原くん宮本くんペアで、本番に向けてお互いのことを話してもらいました。お互いに演出しあって作品をつくっていくので、探り探りですけれども、有意義な時間になったと思います。


こども達に見せるために藤原くん宮本くんペアが注意することは

・表情をはっきり大きく
・身体を大きく使う
・見た目や服装をできる範囲で工夫し、見た目でこどものツボをつかむ

の三つだそうです。今後の稽古の中で、もっと洗練されていくことでしょう、楽しみです。





おしまいの方で胡桃さんが稽古場に遊びにきてくれました。ここでも色々なことを話して、良い時間を過ごせたなと思います。この調子で一歩一歩やっていきたいなと思うおとな船長でした。












こども船長マスクと安藤さん!

今回の話し合いの中で、カメラマンでもある宮本くんから出た「こども船長マスク」の意見を、早速劇団フレフレ号のロゴやデザインを担当してくれている安藤さんが実現してくれました!これを厚紙に印刷して、当日こども達に配ろうと思います。宮本くんは顔をスタンプやモザイクで処理されている顔を見るのに心を痛めることがあるそうで、このマスクがあれば、こども達と集合写真を撮っても問題ないね!こども達も喜んでくれると良いなあ。

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